■AERA900号イベントその2 「この10年」
AERA900号特別記念イベント
第一部は 松永真理氏と宇留間編集長、浜田副編集長の
トークセッション
「今年」2004年についてひととうり振り返った次は
アエラの記事を通して、
過去10年間について、1年ずつ振り返っていった。
(2004年についてはこのひとつ前の記事をお読みください)
まずは
★1995年
この年は時代の変わり目と言われた年。
なんといっても、あの「オーム事件」があった年だ。
アエラは中刷り広告の一行コピーが有名だが
「メロンがないと喋れません」というのが載ったのもこの年。
今読むとなんのこっちゃ?という感じだが
これは、麻原彰晃が大のメロン好きで三女だかが、
メロンを買ったことで上九一色村に潜んでいるのを
警察が察知したと言われている、そのことを書いたようだ。
しかし、オームが社会に与えた衝撃というのは
もちろん、その残虐性などもあるが
今まで考えられなかった事として、
「高学歴の頭脳集団の普通では理解できない犯罪」
だろう。
この時代は、「高学歴でも社会きちんと目が向いていない」
というパーソナリティたちの存在が事件によって露になった年でもあった。
★1996年
「スネかじり症候群」というキーワードが出た年。
「フリーター」という言葉はまだ存在しない。
若年層の失業が目だち、
不況でありながらもブランドがもてはやされる。
★1997年
「家族」というもののあり方が変わってきた。
「キレル」という人間が増殖。
家庭内暴力もめだってくる。
11月にまさかの「山一證券」の倒産。
会社べったりはもうやめよう…という風潮が出てくる
★1998年
アメリカの一国支配が強まって来た。
「軍事力」「テクノロジー」「マスメディア」
これが、後の9・11を引き起こすことになる。
日本では、今あの人は?と言われそうな
「管直人が首相になる日」というような記事も載っていた。
(お遍路に行ってその後どうしたのだろう?)
社会では、社内モラルの低下が目立つようになる
(DM発送費用の横領とか)
日本社会は、基本的に性善説で成り立っていた社会で
あったのに、それが崩れてきた。
★1999年
勝ち組 負け組 という言葉が出てくる
もう、会社には頼れないと、資格を見につける人々が
ものすごく増える。その数、9年前に比べると
なんと4倍!
そんな中で「中村江里子」という不思議な
セレブの存在も目だっていた。
★2000年
「17才 僕らは不気味か?」というコピーが載る
この世代は、83年生まれのサカキバラセイトと
同じ年代。(83年はファミコン発売の年でもある)
同じ年代の少年がバスジャックなどの事件を引き起こし
サカキバラセイトにライバル心を持っていたと発言。
この年代の不気味さ、不可解さが浮き彫りになる。
★2001年
「9.11事件」 テロの恐怖!!
そんな中で日本は
「プチ不幸のへんな安らぎ」などという感覚が
生まれてくる。
世の中、たいへんなことで溢れている。
不況だって全く解決しない。
変にポジティブに立ち向かうよりも
「人生後ろ向きぐらいの方がしっくりくる」
安定感が得られる…といった風潮。
★2002年
ワールドカップの年!!
「会社をやめるな!」「会社をすてよう!」
ころころ変わる、AERAの特集記事。
ど~なってんだ?(^_^;)
「査定に負けるな!」という記事も
この年はもう、失業率は5.3%にもなっている。
これは、いかに自分が皇室に嫁いでから海外に出られなかった
ことがストレスになっていたかという事を雅子様がお誕生日会見?で
述べられ、そのことに宮内庁が(たぶん、世間も)びっくりしたという事。
この事などが、後の雅子様のご病気や
皇太子の「人格否定発言」に繋がっていくのだろうけど。
★2003年
「フリーター417万人の時代」
人生の目的は何か?
それに向かってどう生きるべきか?
などと、(親が子供に)(上の年代が若年層に)問い詰めるのは
そのこと自体がもう、間違いなのではないだろうか?
そして、冒頭に述べた2004年に繋がっていく。
2004年にAERAは900号だったが、
1000号を迎える2006年は
初めて、日本が人口減少を迎える年となる。
この年を境にまた時代が変わっていくだろう。
トークセッションの最後に
観客から
「時代を見る目はどうやって養うのか?」
という質問があり、松永氏がこう答えていた。
「定点観測を続けること」…と。
多様化する社会、
どんな変化でも、ある一定の場所、角度を決めて
そこを定点としてずっと観察を続けていれば
なにかしら変化の兆しは読めるものである。
松永氏の定点は前にも述べた
3K「雇用」「家庭」「健康」らしい。
私の定点観測は今のところ
「ブログ」「ビジネス本」「起業ブーム」あたりだろうか。
(音楽も演劇も入ってないじゃん!(^_^;))
宇留間編集長は
「時代の一歩先ではなく、半歩先を行く存在でありたい」
と言っておられた。
私も、常にアンテナを張って
先にはいけなくとも、遅れないよう、
せめて時代と同じ歩調で歩ける感性は持っていたいと思う。
※次回は、イベント第二部の
「AERA駄洒落コピー、産みの苦しみのトークショー」について
レポートします。
※記事はすべて、トークショーの時にメモしたマインドマップから
起こしてます。事実関係など、間違いがあるかもしれません。
もし、違ってることがありましたら
お知らせいただけましたら幸いです。